温かな暗闇

ライブハウスで目の当たりにする音楽と言の葉に何度救われただろうか。

消えぬ耳鳴りのせいで寝付けぬ夜を何度越えただろうか。

殺伐としたこのご時世に誰にも刃を向けず大好きな居場所への愛だけで人を、わたしを、包み込める歌なんか聴いた日には堪らない。ハンブレッダーズの最新曲「ライブハウスで会おうぜ」を聴いて胸が熱くなると同時に記憶を辿り始めたのである。

 

ライブハウスとの出会いはいつだっただろう。

元々某アイドルのファンをしていたのもあり、”ライブ”というものはずっと身近にあった。TDCや国際フォーラムをはじめとしたコンサートホールや各地ドームには馴染みがあったがライブハウスデビューはかなり遅かった。とある界隈のアイドルを追いかけていると自分の中では常に「指定席」「ステージ構成」「立ち位置」が重要視されてきたために所謂アーティストのライブ映像を見るとなぜメインステージしかないのか不思議で仕方なかった。身長が平均以下しかないので(指定席じゃないと姿もきっと見えないだろうし何が楽しいんだろう)とさえ思っていた。全く視界の狭い女よ。数年後の己に震えやがれ。

 

初めて行ったライブハウスは都内にある大塚Deepa。未だ鮮明に記憶している。

YouTube上で見つけた、いや、受動的に聴いたと書いた方が正解なのかもしれない、SSW・室井雅也のライブに行ってみたくなったのが始まりである。

 

www.youtube.com

 

第一関門の取り置きも名前だけでいいのかフルネームなのかはたまたネット上の名前で予約してもいいのか小一時間考えた末、フルネームで予約。安パイ。

取り置きの方法が合っていたのかもわからないまま、ひとまず無意識に人様の迷惑にならない振る舞いができるように[ライブハウス マナー 初心者]でネット検索をかけ(ライブハウスの猛者が書いた記事だぞ)と己に焚き付けるように記憶し心の武装は完了。

 

いざ当日がやってきて大塚の地に足を踏み入れるやいなや、受付を見るなり(これは…初心者記事で予習したところだ!)と興奮を抑え冷静な声色と顔つきで難なくハードルを越えていく。はいいものの、どのタイミングでドリンクを交換するのがベストなのか、ドリンクをどこでどんなテイで飲んだらいいのか、そもそも重たい扉の向こうのゾーンに持っていくことが許されているのか、許されない再入場を前にもはやお目当てが出るまでどこにどんな気持ちで立ってたらいいのか全くわからなかった。

必死に己を保つ時間を越え、目当てのライブが始まるともう紀元前のわたしはいなかった。MVで聴くより、音源で聴くよりずっとずっと遠くまで届くような歌声と胸のずっと奥に響く曲に私の世界は広げられてしまった。

 

夢がありすぎず、自分に寄り添ってくれる音楽はあるのだと

齢22にして気づいてしまったのだ。

 

 

JUDY AND MARYという私の軸に

新たな音と言葉が結びつき始めた瞬間だった。

 

 

さて話は「ライブハウスで会おうぜ」に戻る。

 

 

僕たちの音楽よ このまま鳴り止まないで

 

 

この最後の一行に私たちがライブハウスで聴く大好きな音楽たち、彼らが聴いてきた全てのものへの愛を感じて胸の奥の温度がどんどん上がっていく。今までの曲から最新まで全てストーリー立てられた架空の主人公がいる夢物語なんかでは全く無くて、紛れもない私たちの、いや私のリアルに向けても歌ってくれている。鼻の奥がツンとして仕方がない。

僕たちの音楽、とはハンブレッダーズに限定する音楽ではなく、きっと広義的なもの。

僕たちの愛した音楽よ、どうか鳴り止まないでくれと。大切なこの密閉空間で。

DAY DREAM BEATのその先を共に感じているような気がしてならない。

 

 

f:id:yami21cc:20200419154435p:plain



 

大袈裟じゃなくて、私にとっても居場所であるライブハウス。

心が持たなくなりそうな時に駆けこめる唯一の場所。

人に悩みを打ち明けたり相談するのが苦手な私にも寄り添ってくれる暗くて温かい場所。

奥に溜め込んでいたものも溢れさせてくれてしまう。

孤独にも寄り添ってくれるし、

現実とは半ば乖離したコミュニティに安心感を覚える日もある。

大切な音楽も、未だ見ぬ世界もある。無限だ。

 

初めてひとりで遠征したJANUSのエスカレーターが映るMV、どうしたって涙が止まらなくなってしまう。

 

 

www.youtube.com

 

 

初めてのライブハウスであり、2週間後の若者のすべてでは取り急ぎ語感に頼って(語尾に「ズ」がつくバンドは全部行っておこう)と意気込むも最後までいられず、のちにこの日ハンブレを見なかったことに大後悔したり、をはじめとして思い出がありすぎる大塚Deepa。

踊footにのめり込んだ渋谷CROWL。

 

とけた電球にどっぷりハマった新宿MARZ

 

下北沢の街にドギマギしたモナレコード

 

とけた電球目当てで行った下北沢ERA。拳上げたり音楽にノるという概念がなかったため最前で見たいたのにも関わらず(人気あるんだな〜発表ですごい盛り上がってるなあ)と遠巻きにしっぽり見ていたハンブレにどっぷり肩まで浸かるなんてこの日の私は思ってもいないだろう。帰り道の耳鳴りは、ファンの勢いが怖かったけどスクマジ。頭から離れなかった。とけ電、キイチビール、ハンブレ、tonetoneが対バンしたこの日のライブ、願わくばもう一度観たい。

 

サクサクいこう。

 

遠征か?と思うほど電車に揺られ続けて室井くんと横ティンさんの弾き語りを見た府中flight。

 

居心地が良すぎる下北沢MOSAiC

 

のちに横ティンさんとはっとりさんの弾き語りツーマンを観る新宿Marble

 

整理番号1番取れたとけ電ワンマン、渋谷O-Crest

 

アダムくんの弾き語りがまた観たい、Wild Side TOKYO渋谷。

 

グッバイフジヤマ→ハンブレの流れが良かった、下北沢ReG。

 

ベースを聴いて人生で初めてカッコイイと思っちゃったでらしさん沼の始まりの日であるサニカーとハンブレの友達ツアー、O-WEST

 

耳栓ないと鼓膜が終わる新宿LOFT

 

FBFの弾き語りに涙し、勢いでレコ発名古屋のチケットを買ってしまったWWW。

 

ヒラべさんのファンブレ推しがものすごかった第一回グーパン下北沢SHELTER

 

湯葉、渋谷LOFT HEAVEN。

 

初めてのひとり遠征であり初めて大阪でライブするハンブレを観た心斎橋JANUS。

 

ハンブレのレコ発日程的に行けるな、と思い名古屋の前日にtonetoneとサニカーを見に行った京都GROWLY。slimcatもULTRA CUBもかっこよかった。

 

サニカーの物販やる気なくてめちゃくちゃ笑った名古屋APOLLO BASE。

 

ハンぶれは絶対ミニよりメインの方が似合うのに…!と勝手に悔しくなったO-EAST

 

同世代が誇らしく思えたKOTORIワンマン、恵比寿Liquid room。

 

ほぼ各駅に揺られて初群馬、時期もあってハンブレとうきさんとかもいさん宛にチョコレートを差し入れしたらかもいさんがすごく喜んでくれて嬉しくなった高崎club FLEEZ。

 

初ワンマン最前、渋谷クアトロ、名古屋UPSET。

 

ダッシュで乗り換え、梅田クアトロ。

 

人生初福岡、炙り明太子ならず、音がすごくよかった福岡Queblick。

 

時間差で同じ牛タン屋に行っていた、仙台FLYING SON。

 

スピッツにお呼ばれ、新木場STUDIO COAST

 

unity、F.A.D YOKOHAMA。

 

下にてから本気乗り換えで目指した、EX THEATER。

 

「しんどくなったらヘッドフォンの中から迎えに行ってやるから」にずっと救われてます、幕張メッセ

 

 

日常生活とは隔離した私のライブハウス。

ライブハウスで流れる愛する音楽たちよ。

いつかの誰かにとっての救いの音楽たちよ。

どうか、この先もずっとそこにいてほしい。

 

愛と優しさに溢れるこの歌をこの先もずっと心から離さなければ

こんな日常も踏ん張れる。

 

ライブハウスに行きたくて仕方なくて

でも、仕事の立場にも挟まれどうしようもなかった

こんな気持ちまで救ってくれたハンブレッダーズに心からの敬意を表したい。

 

ユース、ユース、ユース!

まずは平井堅の「君の好きなとこ」を一旦聴いていただいて、ここから始まる文字たちのすきすきだいすきレースの助走をつけていただきたいと思う。


ひとりだけクラウチングスタート決めこんで走り終わった後に周りとの温度差感じたくないから。振り向きざまの満面の笑みのやり場を頂戴。ほんとに。


わたし、いつだって本気だよ。よろしく。


2020年1月30日現在

ハンブレッダーズ メジャー1stフルアルバム

『ユースレスマシン』の表題曲であるユースレスマシンを丁度ラジオ初解禁から1.5時間くらい聴き続けていたのだが、

いつもの如く一言で表せば


"カッコイイ"!!


でもこんなカッコイイ曲をカッコイイで終わらせるわけにはどうしてもいかず、はてブに至る今日この頃の俺です。


はてさて1.5時間何を想って聴き続けていたのだと自分でも不安になるところだが、

初めてフル音源で聴いた"あと感"が消えないように尽力しつつ歌詞を耳コピでメモしたり、ベースの音をじっくり聴いたり、銀河高速までのギターの音色と記憶で聴き比べてみたり。


ちなみに1.5時間どころかユースレスマシンだけでradikoタイムフリーの3時間すら使い切ってしまったことには我ながら驚き恐れ慄いた…。なぜこんなにも惹かれるのだろう。


「ハンブレ」のうち60%はムツムロさんのことだと思ってくれて構わないのだが、

私は室井くん(室井雅也/SSW/最近新居決まった/ベボベとPens+が好き/たぶん22歳)にせよ、ムツムロさんにせよ、伏線回収型というか、作品がどこか地続きになっているような感覚に陥れるものに惹かれているのかもしれない。


作り話でも

おとぎ話でも

遊び続けるよ

世界を変える娯楽を



ユースレスマシンのこの歌詞たちに、

続けることにしてくれた銀河高速、

はたまた、子どものままで大人になろうと歌う弱者の為の騒音をに通ずるところを感じてならない。


続ける、おとぎ話、子どものままで、あそび心、娯楽。イマジナリー、ノンフィクション。


もうひとつ挙げるとするならば[対1]なところだ。

空間に対してもムツムロさんは「みんな」よりも「あなた」「あなたたち」と発してくれる。

わたしが彼らの普段をほとんど知らない以上に、彼らもまたわたしのことなんてこれっぽっちも知らなくて、知ってくれなくて全然良くて、それでも「君が涙を流さなきゃダメなんてクソくらえだ」と歌ってくれるところが心の拠り所になっている。

あぁ、ひとりぼっちでも、"ひとりぼっち"にさせないでいてくれるなんて罪な人たちだ。


さてタイトルチューンである『ユースレスマシン』を聴いてだが、

‪残るものも、残らないけど残るものも残しておきたい気質だから絶対ミニマリストになんてなれないけどわたしはその時の胸の高鳴りとかトキメキとかを取っておいてるんだよ!‬とまずわたしの中のバーニングハンブレソウルが火を吹いた。


「ユースレスマシン」

「白と黒で全てを分けたがる君の話しは聞きたくない」

でふと浮かぶのは学生時代の文化祭。必要かなーなんて思ってラジカセコンポを持っていったら「なんでこんなん持ってんの?」と言われた記憶がある。悪意なしに。


‪あの桜色のコンポはあの頃の私にとって唯一の、ひとり、部屋でCDを流せる手段だった。

唯一の、ベランダでラジオを聴ける手段だった。

実家の自室は暗がりで電波が悪いから寒くてもベランダにコンポをそっと置き、イヤホンを挿してラジオを聴いていた。‬


‪全然知らない曲を夢中で聴いたり、大好きなアイドルの新曲解禁を待ちわびたあの時間、あの時代さえ煌めかせてくれる曲だ。イヤホンで聴くとより込み上げるものがある。‬


‪そんな自分のこともまるっと包み込んでくれるような、なにも言わず隣に座っていてくれるような気がしてきちゃう。

コンポの話に限らず、それ就職に必要?生きていくことに必要?それやめたら今までのもったいなくない?そんな趣味ないなあ、ちがうそうじゃない、、、‬と心のずっと奥で思っていたあの頃の私さえ肯定してくれる。


肯定といったら語弊があるかもしれないが、僕もそうだよ、うん、そうだよね、といってくれてる気がしちゃう。



あとに続く「頼りのない便り」


こういう歌詞を書いちゃうところがムツムロさんの好きなとこ。

(♪照れたえ〜がお すねたよ〜こがお)


既出曲から例を出すなら

・数分間の天下無双は気のせいだってわかってるんだけど

・君を主役にするBGMを不甲斐ないなりに歌いたいんだ

・頼りのない便りをしたためよう


あ〜〜〜〜もう!!!!好きで〜〜〜〜す!!!!!となる。頭抱えるしかなくなる。


ちょっとだけネガな部分が見えちゃうというか、不器用でちょっと素直じゃないというか、素直じゃないといったら違うかもしれないけど自信満々じゃないところに心くすぐられる。


つくづく‪ムツムロさんは聴く側を考えるだけじゃなくて見てくれる人だなあと思う。

銀河高速の話をすると、あの曲をハンブレとしてではなくて自分として聴く時に救われることも大いにあったけどたまに、ほんとにたまに、というか一回だけ、聴くのがつらくて泣いちゃう夜があった。

そうしろって言われてるわけでは全く無いのは百も承知なんだけどその時はどこかいつもより手が届かないところにいる気がした。自分だけ隔離されてしまったような気分になった。


でも、そんな夜でさえ

「続けてみることにしたよ」と歌っていてくれたからそれ以上落ちずに済んだのかとさえ思う。

2020年2月の某雑誌で銀河高速を経てあまり断定を好まなくなった(ニュアンス)と話されていたこと、わたしが聴けなかったあの夜のことでさえ救ってくれるお話をされていて、涙が溢れてしまった。


デジタルリリースから約半年経ったこの時期にそれを聞けるなんて、そんなの聞き手のことちゃんと考えてくれる人にしかできないじゃないですか……

明言は避けてはいるけれど、そういうところで私たちの小さな声とかもいろんな形で届いているのかなぁなんて自惚れてみたり。


あっ!

気になる人は 音楽と人(3月号)を買おうね!

よろしく!



だからと、いうわけじゃないけれど、


‪わたしは大好きなバンドのことが大好きだからこそ、ちゃんと楽しめるところは楽しみたいし全部受け身で思考停止なんてしたくない。

吉野さんのギターでハンブレ聴きたいなんて言わなくてもずっとそうだよ、だから、決めたらちゃんと受け入れるから、私なりにちゃんと感じ取りたい。好きもそれ以外も。‬


‪大好きな人たちの生み出すものを無心で流し入れるわけにはいかない、きっと全部は解れないし違うかもしれないけど少しでも理解したい。

理解できなくてもなにかしらを感じて残しておきたい。最初に聴いたトクベツをなるたけ消さないように‬。


‪ヲタク気質だからどれが1番あなたたちのためになるやり方なのか常に探していたいし、それをやりたい。ズボラだから細かいことはやり忘れちゃうけど無理しないぐらいにはちゃんと同じ速度で着いていきたい。

もしかしたら貢献できてるかもしれない自分に存在意義を見出していて、無かったら宙に浮いてしまうからだけのことかもしれないけど‬。


‪全てのことは全てに受け入れられるなんてきっとできないよ。私みたいに諦めの悪い人間がいるんだから!1番好きな曲が違うように好きな構成も違う。


「好き」だって奥の奥に絶対吉野さんがいるし。きっとこれは変わらない。変えたくないというよりは、取り去るなんて出会う前に戻らない限り無理、に近いかも。

全部諦めて何も発さず受け入れられるのが大人なら私はそんな大人にはなれなくていい。ずっとコドモのままでいい。‬


全てに受け入れられるものなんてきっとこの世にはないのかもしれないけど、ハンブレッダーズの音楽に救われる人は増えていくはず。


‪思考はちゃんと生きさせながらも、

わたしはちゃんと彼らの音楽に着いていきたい。


着いていかせてほしい。うだうだ言ってもムツムロさんの歌詞と"ハンブレの音楽"に救われちゃうんだから。昔の私も、今の私も、掬ってくれて、救ってくれて、いつもありがとう。‬


絶対に絶対にもっと大きくなるバンドだって確信を持ってる。でも不思議なことにどれだけ大きくなっても近くにいてくれるような気がする。大切だなあ。


大きくなったってきっとあそこにいけば

対 「みんな」「お客さん」ではなく

対「わたし」「あなた」「あなたたち」として

ずっとずっと歌ってくれる。弾いてくれる。


‪塞ぎ込んで勝手にひとりぼっちになっちゃうわたしのスーパーヒーロー!


あくまで手段としての選択かもしれないけど、

本当に、心から嬉しいからお祝いします!!



2020年2月19日

ハンブレッダーズ

メジャーデビューおめでとうございます…!

今までも、これからも、ずっと応援しています!




ハンブレマンシールでらしさん引いたぞー!

やった〜〜〜〜!!!!


じっくり聴き始めるとしますかね。

おやすみなさい。

高速が銀河なら

MVが公開されて早3ヶ月が経とうとしてる今でも、胸がギュッと押しつぶされそうな切なさに襲われる。


これまた大事に大事に溜め込んでいた下書きを昇華させている。

ロッキン前くらいに書いたのかなぁ。


起承転結むずかしい!


本日も蛇行運転の殴り書き感情備忘録。

すかぴー。



まずはじめに、ハンブレッダーズの音楽は、なによりムツムロさんの言葉がイマジナリーノンフィクションを皮切りに少しずつ変化してきているような印象を受ける。

それは単なる思い込みではなく本人も公言しているところではあるが、「人それぞれの膨らみ」が生まれるような歌詞になってきている。

前述の"膨らみ"とは私個人の言葉なので本人の言葉とは多少の差異が生まれることは念頭に置いていただきたい。


3ヶ月前とはバンドに大きな変動があった時期であるが、解禁から現在まで銀河高速は単にその変動の1シーン的な曲ではないと痛感する。


これまでのバンドをバンド側から・受け手側から両面で回想でき、"わたしの生活"の中のワンシーンとしても聴くことができる。


もちろん、彼らにとっての「続ける」道について。いや、「続けてみることにした」道について。

思うところは数多あれど、「ハンブレッダーズ 」を続けてくれることが何よりの幸せだ。


発表とは関係なしに、ムツムロさんの「バンドずっと続けるので」に何度救われたかわからない。

思ってるだけじゃなく、こちら側に届くように声にして伝えてくれるところに、何度救われたことか。

自分の信じるものが、続いていくと、続けるよと言われること以上に頼もしいことがあるだろうか。


大掃除の後でについて聴いた時、

「ずっと続けるので」と聴いた時、

どこかではもう決まっていたかもしれない。


辞めることに対して世の中は寛容になってきたけれど、辞めることと同じくらい続けることは難しい、と丁寧に言葉を選びながら話してくれたワンマンツアー福岡。

全部忘れたくないし大切にしたい。



ちなみに元号の話で

でらしさんが「え〜おれやだなぁ〜〜平成生まれだってバカにされるんでしょぉ〜?」ってひとり怪訝な顔した時ムツムロさんが「何十年後の話だよ」って返してたのも、


‪昭和のくだりで吉野さんが「あの人(ハンブレ女性スタッフさん)昭和〜年生まれやろ?」って言っちゃった時「おまえwww女性の年齢をさぁwwwww」ってムツムロさんに言われてたのもわたしの好きなハンブレだったので忘れたくないでーす!


そんなわけで、

どんなわけでね、


あの日の『今日の「変わらない日々に魔法がある ノンフィクションで夢を描く」はいつになく力強かった』自分の気づきを、後にどうしようもなく好きなってしまう。

何かのファンでいることに対して、思考に、感覚に血が通ったままでいたいと思うから。


季節が変わっても年号が変わってもまぎれもなく今までとなんら変わらないリアル、毎日の繰り返しがそこにある。



繰り返しになるが銀河高速は

バンドとしての変動・回想もさせてくれるし、

自分の生活として聴いた時にも心に響くものがある。


君を主役にするBGMを不甲斐ないなりに歌いたい、なんてそんな暖かく包まれてしまう言葉を誰が書けようか、かけようか。



彼らの「バンド」について、

わたしの、「生活」について。


「続けるよ」ではなく

「続けてみるよ」と歌ってくれる。


彼にとって、彼らにとって、

東京へ向かう高速道路が銀河であるなら、

私にとって一等星とは彼らだ。


決して手の届かない眩い白光を放つそれではなく、そばにいてくれる夕焼け色の暖かくて優しい光。



そして文字を乱雑に連ね始めた8月の私は未だ、

本記事を完成させている2020年2月に『銀河高速を聴けなかったあの夜』まで救われてしまうことを知らない。

30秒が生んだ稚拙な文字が宙に浮く

はてなブログに登録して半年以上が経過した今、衝動的に書き始めようと思う。

 

最近は、というかここ何ヶ月かは、2週間に一度くらいのペースでとてつもなく文字起こしがしたくなっていた。頭の中を、ここ何ヶ月も、何度も衝動を可視化したいと思う夜があった。

ようやく。

 

日常をただこなしていく周回ゲーの人生に飽き飽きして、

………いや、楽しいことはある、友達との予定とか、他愛もない会話とか、諸々。

恋愛の浮き沈みもなくこれといった人間関係のゴタつきもなく、まあ、面倒な人間関係は山ほどあるが、これといった山も谷も存在していないログボ生活。

 

グラブルで島HARDとマグナ周回してアプリ閉じるような生活。

悩みがあるかと言われたらないような気もするし辛いことがあるかと言われたらまたこれもないような気がするし。無意識のうちに楽しいと思えることにしか感情が向いていないだけかもしれないが、専ら退屈だ。そしてちょっとだけ寂しい。

 

そんな今日はふと大好きなバンドであるハンブレッダーズの、たった30秒のライブ映像を観て自我の無い液体物が内から溢れ出てしまったのである。

 

たった30秒、たった30秒で。

厳密にいうなら26秒だが、もう聴き飽きるくらい聴いている曲を観て泣いてしまう夜なんてあった日には、もう堪らない、止まらない。

 

この胸の高鳴りを寸分違わず表現する言葉が見つからない、母語である日本語の心得が足りないようで、もっといい言葉を書き留められたらいいのだろうけど

 

わたしの未熟で小さな脳みそで書き出すとすれば

「如何にしたってハンブレッダーズが好き」。

 

嗚呼、目も当てられない。

ここまで語り口調の割と良い雰囲気でタイピングを進めてきたはずなのに感情論すぎる。

 

わたしの言葉ぢからの無さは置いておくとして、ハンブレッダーズの何が良いのかというと、眩しすぎないところだ。

 

好きなものや人を貶して愛を語る類の人間では全くないので先述はマイナスな意味ではない。

言葉の内容を簡単に挙げるとするなら、歌詞や言葉、メロディが「身近」よりは遠くて、「世界」よりは近い。そしてどこか人間味があって、優しい。手は届かないけれど、隣に座っていてくれるような。

 

ほんの少しだけ踏ん張って手を伸ばせば届きそうな、暗闇でふと見上げた時に見つけた小さな穴から差し込んだ光に希望を感じるような、遠すぎない大きすぎない世界観であることがきっとわたしの心に、耳に、馴染み沁みゆく理由なのだろう。

歌詞も、言葉も。

 

”歌詞”とは文字の通りだが、”言葉”は雑誌のテキストやライブの曲間などでよくフロントマンが喋るアレのことだ。

 

”アレ”が大きすぎる人はアイドルでもない限り非日常すぎて、眩しすぎて得意じゃない。君が世界をどうにかするとか、明日人生の何かを変えてやろうだとか、大きすぎるアレを聞くとどうも瞬間的に冷静になってしまう。現実がより現実として感じてしまうくらいには。


それまで空間に飲み込まれ一体化していたはずが、急に自分だけが切り取られてしまったような気分になる。没入できなくなってしまう。ただ、嫌いなのではない。自分には合ってないんだなあ、と第三の目の自分が引き目に自分を見て思っている。

 

自分の好みに合わないものを引き合いに出してこれから好きなバンドの好きなところを書くというのも少し気が引けるがもう仕方がない。考え直している時間などない。

 

なぜかって?

明日、というか今日は早番だからだ!!!!

 

そんなことも置いといて、

ハンブレは、というかムツムロさんのアレは距離感と規模感がちょうど良い。

すっぽりハマる。自分なんじゃないかと思う時さえある。

でも、等身大とは少し違う。

日常に近いことばを非日常空間であるライブハウスで耳にして心打たれる謎の感覚に陥る。



だから ココには自分のための歌がある、私を救い上げてくれる歌がある、と思えるのだろう。


それはきっと、

ムツムロさんがわたしを、わたしたちを


「ここにいる全員」「みんな」ではなく

「あなたが」「あなたたちが」と


私たちを今宵もどうにかして夜を越えるひとりの人間として、話してくれることも理由としてあるはず。




これどんな味?と聞かれて「不思議な味」と答えてしまうような書き方をしてしまったが、何せ言葉は難しい。稚拙すぎる。あぁ〜〜でもちょっと今は良い言葉が思いつかないから許して!一生のお願い!なんでもするから!

 






319日前に下書きに残していたものを昇華させる為、2020/1/31公開。ためすぎ。